主要な医薬品開発の大きな進歩にも関わらず、世界で貧しい人々を苦しめている多くの疾病を治療するために必須の医薬品は、高価格、製造中止、毒性、有効性の低さといった問題を抱えています。現場の経験からこれらの問題に気付いた国境なき医師団は、顧みられない病気の新薬研究開発の新しいモデルを構築するため、ノーベル平和賞 (1999年)の賞金を充てることとしました。
DNDi(Drugs for Neglected Diseases initiative 「顧みられない病気のための新薬イニシアティブ」)は2003年に5カ国の公的機関(オズワルド・クルーズ財団(ブラジル)、ケニア中央医学研究所(KEMRI)、インド医学研究評議会(ICMR)、マレーシア保健省、フランスのパスツール研究所)と、民間人道支援団体である国境なき医師団(MSF)、常任オブザーバーとして国連熱帯病研究訓練特別計画(TDR)の7機関により設立された非営利の国際団体です。
DNDiは患者のニーズを最優先しパートナーとの協力関係に基づいて内臓リーシュマニア症(VL)、アフリカ睡眠病(HAT)、シャーガス病、マラリアのための新薬の開発に取り組んでいます。
製薬業界、学術界、NGOとのパートナーシップにより、これまでに無い大規模なキネトプラスト網のR&Dポートフォリオを構築し、現在7件の臨床/承認後試験プロジェクトと4件の前臨床試験プロジェクトが進行中です。この他、2種類のマラリア治療薬を2007年と2008年に市場に送り出しています。
公益を目的とし、各国の研究機関、公的機関、製薬企業などとのパートナーシップによりR&Dプロジェクトの立上げ、運営管理を行うことにより、顧みられない病気に必要な医薬品研究開発の促進に努めています 2014年までに新しい治療薬や治療方法を6-8種類創出し、強力な研究開発ポートフォリオを確立することを目指しています。この取り組みを通じ、対象疾患の感染国における研究能力の強化、及び最も顧みられない病気の新薬開発の重要性に対する認知度を高めることも目標としています。
スイスのジュネーブに本部を置き、約30名の研究者と多彩な分野の専門家を擁しています。米国、ケニア、インド、ブラジル、マレーシアに地域サポート・オフィス、日本とコンゴ民主共和国にプロジェクト・サポート・オフィスを置いています。
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