公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 (GHIT Fund) は、第一三共株式会社およびDNDi によるシャーガス病を対象とした共同プロジェクトに対し、研究初期段階でのこれまでの支援に続き、次段階への継続的な資金提供を発表しました。
本プロジェクトでは、GHIT Fund の支援によるこれまでのスクリーニングから見出された有望な化合物シリーズのリード最適化を経て、シャーガス病で苦しむ人々に対し、全く新しい、経口で安全で有効な治療を提供することを目指しています。
2年にわたる4億3,185万円 (約358万ユーロ) の新たな支援により、シャーガス病に対する一つの最適化されたリード化合物を特定することを目的としています。
GHIT Fund は、シャーガス病に加え、内臓リーシュマニア症、皮膚リーシュマニア症、マイセトーマを含むDNDi の顧みられない病気を対象とした研究開発プロジェクトを、2013年より支援しています。また、DNDi の「顧みられない熱帯病 (NTD) 創薬ブースター」のような革新的な研究メカニズムに対しても資金を提供しています。
共同研究チーム
シャーガス病について
シャーガス病はアメリカトリパノソーマ症としても知られ、クルーズトリパノソーマという原虫の感染により引き起こされる、死に至る可能性のある病気です。シャーガス病の流行が見られるラテンアメリカの国々を中心に、世界中で約6~7百万もの人々が感染していると推計されています。
現在、利用可能な治療は40年以上前に開発されたもので、急性期には良好な有効性を示すものの、長期にわたる投与が必要であり、著しい副作用を起こす懸念もあります。既存の治療はいずれも妊婦に対する安全性が低く、重要な満たされない医療ニーズ (アンメット・メディカル・ニーズ) となっています。本プロジェクトではこれらの課題に取り組みます。
参考情報
• GHIT Fund プレスリリース
• 第一三共 CSR活動だより
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<報道関係問い合わせ先>
特定非営利活動法人DNDi Japan
中谷 香
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